The Relationships among Teaching Immediacy Behaviors, Student Motivation, and Learning.
Communication Education, 39.

Gorham(1988)は、teacher immediacyとlearningの間の関係を調べたが、著者はteacher immediacyとmotivation、ひいてはlearningの関係を調べている。仮説①=生徒が教師の言語・非言語的なimmediacy behaviorsをどの様に受け止めているかは、生徒のstate motivationと正の関係がある。仮説②=生徒が教員のimmediacy behaviorsをどの様に受け止めているかは、生徒のcognitive, affective, and behavioral learningと正の関係がある。仮説③生徒が自分のtrait/state motivationをどの様に認識しているかは、生徒のcognitive, affective, behavioral learningと正の関係がある。RQ:教師のimmediacyと生徒のstate motivationは、どの程度、学習を予測するか。(cognitive, affective, behavioral learningの定義はp323)
調査方法は質問紙法だが、被験者をStudy1(大学生562)とStudy2にわけており、前者では被験者は自分が「一こま前に受けた授業」に関して、motivation, immediacy, learningに関する質問紙に答え、後者は更に2群にわけられ、半分は「その授業」のmotivation, immediacyに関して答え、残りの半分は「その授業」のmotivation, learningに関して答える。Study1の方では、生徒は実に様々なクラスに関して回答することになるので、diversityが増え、Study2では質問紙の対象となる授業が全被験者で一致するので、要因の交絡を避けることができる。
trait motivationとstate motivationの測定=motivated…unmotivatedの間の1〜7で評価する、など。同一のものを、traitとstateで実施。両者を実施することにより、「学問一般にはやる気のない生徒でも、英語はやる気がある」などもわかるので、この方法は良いかも!immediacyの測定=Gorhamらの質問紙調査の34の項目を0-4のスケールで測る。learningの測定=cognitive learningは、「このクラスでどれ位自分が学習できたか」「理想的な講師であったらなら、どれくらいのことが学習できたと思うか」を0-9のスケールで自己申告。affective learningは、生徒のattitude towered course content, instructor, and behavioral intentionを聞く質問紙調査。
結果は、仮説①に関して;simple and multiple correlational analysisの結果、生徒の持つ、教師の言語・非言語的なimmediacy behaviorsの認識は、生徒のstate motivationと有意な相関があった。つまり、教師が、言語・非言語の両面においてimmediateであると思っている生徒は、class motivationのレベルが高かった。
仮説②に関して:仮説どおり、正の関係があった。教員はimmediateであると思っている生徒は、高いcognitive, affective, and behavioral learningを示した。重回帰分析の結果からは、非言語行動の方が、言語行動のよりも、より強くlearningに影響をしていることがわかった。これはGorham1988の結果と一致する。
 仮説③に関して:生徒の持つ自分のtrait/state motivationに関する認識は、生徒の学習と正の相関がった。重回帰分析の結果、state motivationは有意にlearningを予測することができることがわかった。state motivationの方が、trait motivationよりもスコアが高かった。さらに、非言語immediacy behaviorとstate motivationの関係に関して重回帰分析を行うと、非言語immediacy behaviorは、まずはstate motivationをmodifyし、そして、学習に影響する、ということがわかった。これは予測通りであった。
Study2に関しては、2群の平均を計算したCLASSという群を新たに設け、上記と同様の仮説検証を行った。おおむね、上記と同様の結果が得られた。
まとめると、教師が生徒との距離を縮めるような行動をとっていて、生徒がそれを認識している場合は、それがまずは生徒のstate motivationをmodifyし、学習に影響を与える、ということが再確認された。教育的示唆としては、生徒のstate motivationは十分にmodify可能であり、またstate motivationは学習(成績?)も左右する重要な要素であるということがわかったので、教師の担う役割の重要性が再認識された、という点。修論に非常に関連のある研究だった。あー・・・眠い。

ところで・・・。
めでたくカウントが1000を突破しました。いつもご覧になって下さっている方々、ありがとうございます。私のこんなメモ書きのようなものを、読んでくださる方がいるというのも、ありがたいのを通りこして、不思議な気がします。自分のノート変わりにつけているようなブログなので、自分にしかわからないような書き方になっていることも多々あり、また訳が難しく原文がそのままだったり日本語英語が入り混じっていたりして、非常に読みにくいと思いますが、大変申し訳ありません。また、私の解釈等に誤りがあれば、ぜひご指摘ください。