Chandler. 2003.
The efficacy of various kinds of error feedback for improvement in the accuracy and fluency of L2 student writing.
Journal of Second Language Writing. 12. 267-296

Study1
RQ(a):教師による文法的CFを受けて、それを修正するように要求された学習者は、その後のライティングにおいて、その様なerrorsは少なくなるのか
RQ(b):教師に寄って下線を引かれたが、それを修正しなかった学生は、その後のライティングにおいてerrorsが少なくなるのか
RQ(c):上の二群の間に、文法的正確性の違いがlater in the semestersに現れるか
被験者:アメリカの音大のESLの学生。実験群15人、統制群16人。TOEFL550くらい。high-intermideiate.
デザイン:1週間に2回(50分)の授業を14週間。この間に、5ページのautobiographyを5回書く。(1st draft → 5th draftとなり、最終的に25枚の自分のautobiographyになる)
実験群=各回ごとに書き直しをさせる。教師により下線を引かれたエラーを全て修正して次のエッセイの提出日までに再提出。
統制群=5回の1st draftが全てかけたところで、下線部の修正
(この統制群の措置のrational=学生はやはり、教師からのCFが欲しいと主張しており、実験終了後にそれを与えることで、統制群の学生にも実験群の学生と同じ機会を与えることになると考えられる)
従属変数=1st&5th のerror率の変化。100語におけるerror率=[error総数÷総語数]×100
 fluency (書くのにかかった時間を100語当たりで計算)
エラーに関してはAzarのGuide for Correcting Compositionの14項目に、研究者の独自の項目を加え、計23のエラー項目を列挙した。著者は、同一の教師がレイティングをすることが精度をあげると考え、レイティングは一人で行った(intrarater correlation は.92)。
結果:1st draftに関して、実験群と統制群の間に有意差はなかった。1stと5thの比較をしてみると、統制群には有意差はなかった。実験群では、100語あたりのエラー率は、7.8から5.1に下がっており、これは有意な減少であった(p=.001)。実験群と統制群のimprovementの差異も有意であった。(有意に実験群のほうがimproveしていた)。1stと5thにおける顕著な違いは、実験群の方が学習者のerror率のvarietyが非常に低くなっていたことである(SDが減った)。fluency(100語書くのにかかった時間)に関しては、両群とも1st と5thの間に有意差があり(5thの方が上昇)、グループ間には有意差はなかった。
結論:errorを修正するように指導された郡の方が、正確性は有意に上昇した。そして、それはfluencyを犠牲にしたものではなかった(fluencyは上がった)。

Study2:教師はどの様なerror feedbackをするべきか?
被験者:ESLの学習者。それぞれのエッセイを提出後、修正。36人を4群に分けた。(その後、全部を提出した学生などのみをピックアップしたので、結局被験者は20人。)
(a) correction 間違いを指摘して、正解を書く (b) underlining with description 間違い部分に下線を引き、wrong wordなど、誤っているポイントのみを指摘 (c) description of type only  誤っている行の横にwrong formなど、間違いのタイプのみを指摘 (d) underlining 誤っているところに下線のみ。
測ったものは、(a) 100語のerror率、(b)最初と最後の課題のholistic rating (c)それぞれの課題の作成にかかった時間 (d)それぞれのFBに対する学習者の反応−修正をするのにかかった時間と4つのタイプの修正を最後に比べて (e)教師が修正をするのにかかった時間。
結果:全体としては、全ての学習者のライティングは、セメスターの最初と最後を比べると、有意にimproveしていた。正確性は上がり(error率が下がり)、100語書くのにかかる時間は減った。しかし、holistic ratingに関しては、有意差はなかった(ライティングの質の変化はslowだと言われているので、これは驚くべきことではない)。
タイプごとのフィードバックの有用性を見てみると、新しいライティングを書く際にどれだけimproveしているかという点においては、(a) correction (d) underliningが、more accurate writingとなっていた。
学習者がどのようなFBを好むかに関しては、簡単に修正できるという点ではcorrectionが好まれたが、学習という点からはunderlining with descriptionが支持された。
教師がFBするのにかかった時間としては、underlineがもっとも短時間で、その次はcorrection。あとは残りの二つが同点だった。
結論:教師からのFBの方法としてはcorrectionが最もよかった(Underlineとの有意差はないものの)。これは、この方法が一番確実に、自分のエラーを修正できるからという理由によるものだと思われる。学習者が自分が書いた後にすぐに誤りを指摘され修正されると、学習者は修正されたformをよりよinternalizeすることができるのだろう。学習者も、これを最も好むようであった。また、学習者にとっては、underlining with descriptionもためになるFBとあると考えられる。Underliningは、自分で修正することが可能なくらいadvancedな学習者にとっては、有用だといえるだろう。