A Study of Unsuccessful Language Learners.
in Dornyei, 2001b.
早期に外国語学習(ロシア語以外)を始めたハンガリー人の94人のunsuccessful language learnerを面接調査し、その背景にあるpersonality variablesがどのようにclassroom variables, other factorsとinteractして、望ましくない結果を生んだのかを検証した論文。わかったことは、①TLのstatusは、学習者(この実験における被験者)のattitude, motivation, proficiencyに影響を与える。intrinsic motivationに関しては、ロシア語(ハンガリーではstatusが下降中)を学ぶ強いmotivationを見せた学生は皆無だったのに対し、概して英語と独語に対してはpositiveな感情が見られた。また、伊・西・仏語など、音韻的にfast(rolling)な語が肯定的に受け止められていて、英語だけでないFLを広く勉強したがる傾向があった。Instrumentalな点では大多数が英語は「使える」言語であることを認めているが、英語圏の文化が魅力的であると感じているのはそのうちの11人のみだった。なお、全ての被験者は言語を勉強するのは大事だと分かっているし、instrumentallyには動機付けられているが、それだけでは長年にわたり言語を学ぶ努力を維持し、言語を上達させるのには、理由としては十分ではないと感じていた。
②学習者は言語学習の上達に必要なものは、persistenceとhard workに加え、motivation, enthusiasm, aptitudeであると思っていて、被験者の多くは、最初の2つを欠いていると自分で認めている。彼らは、自分達の言語学習の失敗要因がexternalではなくinternalな要因(=自分のせい)だと思っている。また、彼らは、Williams & Burden1997の言うsignificant others(teachers, parents, peer) の存在は言語学習の失敗・成功に関係無いと考えている。
③学習者はテストとintrinsically motivatingではないタスクに関してネガティブな体験をしており、この二つの要因が徐々にdemotivationとlow achievementにつながった。特に、テストはanxietyを増加させるし、非常にネガティブである。また、中等教育では文法重視・丸暗記の思い出ばかりで、「楽しい」(ゲームやロールプレイなど)言語学習の思い出がなかった。 このようなnegative experiencesが学習者のmotivationやself-perceptionに影響し、言語習得発達を妨げた。
④学習者は教師の “consistency, strictness, knowledge of the field, patience, and being nice”を、もっとも好ましい特性と考えていた。TLが好きでなくても、それを教えた教師には好ましい思い出がいろいろと思い出されていた。これらの教師はSchumann 2000の言うところのstudents’ attentionを得ることには成功したのだろうが、その他のファクターのため、それを長期にわたり保持することができなかったのではないか。生徒達は、自分に親身になってくれる教師を感謝しているが、無関心だったり熱意のない教師のことは激しく非難していた。教員の熱意に関しては、ハンガリーの教師の就労環境が極めて劣悪な条件であることを考えると、teacher motivationを向上させることも考えなければならない。⑤language teaching materialは、重要な要素としては挙げられなかった。いくらcommunicativeな教材であっても、教師が上手く使用しないと、生徒はそれをappreciateしない。⑥private tutoringは義務教育を補完する重要な役割を持っている。
うーむ。教員とmotivationの関係について述べた部分があったので、まぁ、それを参考にしよう。このような面接調査をまとめたもののみだと、どうも「だから何?」みたいなことを感じてしまう・・・。数字を見せられないと説得力がないってことなのなかなぁ。自分の論文は、やはり数字をださないとダメかな。