Implication of a research on the state of English education in Japan
Sopia Linguistica 50
上智の吉田研作先生らが文部省をバックに行った調査。教師の信条と実際の教室での行動(何をどういう風に教えているか)を調査している点が、自分の研究に非常に近い。
アンケートの構成としては、①教師が英語を教える上で「理想・目標」としていることにかんして、尺度で評価。②教師が実際に教室で教えている上で、学習指導要領に記載されていることをどれほど実行しているかを、尺度で評価。(ちなみに長沼君主さんとともに生徒のCAN-DOとの絡みについても調査しているがこちらは割愛。)
アンケートの結果から言えることは、①と②の間(教師の信条と実際の行動の間)には、有意な相関はなかった。つまり、教師は信条としてあることを実行していない。また、5年以内に研修に参加した教員は、学習指導要領を教える行動があることもわかった(有意な相関があった)。また、学校の特質(進学校かどうか)なども、学習指導要領の実践具合に影響している(進学校の方がより実践している)。
教育の質を高めるためにも、教師トレーニングは重要、と論じられている。