Chambers, G. N. 1999.

[M + teacher] Chambers, G. N. 1999.
Motivating Language Learners. Multilingual Matters Ltd.
イギリスで外国語を学ぶ11年生、15年生、17年生の外国語学習の動機の移り変わり(2年後)を見る。同時に、ドイツで英語を学ぶ同年代の学習者の英語学習への動機付けも見て、比較する、という研究。本の構成としては、理論的なものをまとめつつ、実践研究としてこの研究を紹介するという感じ。生徒の動機づけに影響を与える要因として、教師の要因が大きい(最大である)ことも詳細に書かれていたので、参考にしたい。
研究の結果、イギリスの外国語学習者の動機付けは、学習歴とともに下がる傾向にあった。ドイツの学習者がイギリスの学習者と異なっている点は、ドイツの学習者は「英語が大事である」と認識しているところ。やはりリンガフランカとしての英語の力は影響力がある。その点、確かに英語圏に住む学習者の外国語学習の動機付けというのは(特殊な場合をのぞいて)あまり高くないのかもしれない。
後半には、生徒の動機づけを高めることに関して実践的な示唆や、アクティビティーの紹介などもあって、なかなか使えそう。もっと早く読むべきだった古典かも。