The Effect of Teaching Spoken Arabic on Students' Attitudes and Motivation in Islearl 
in MLJ 88 ii 217-22
イスラエルユダヤ母語話者のアラビア語を教えることは非常に困難(否定的なステレオタイプや偏見があるため)で、学習者の中にはモチベーションがかなり低いものも多い。本研究は、①通常教えられているModern Standard Arabicに代わってspoken Arabicを教える、②アラビア語を教え始める年齢を12歳から9歳に下げる、という二点において、teaching contextを変えることにより、それが学習者のattitude(含motivation)をどう変えるかに注目した。
結果。統制郡と実験郡とで、①に関しては、実験郡(Spoken Arabic)を教わった郡の方が統制郡(MSA)を教わった郡よりも有意に高いモチベーション、好意的なアラビア語・アラビア文化へのattitudeがみられ、よりアラビア語習得を重要視していた。
②に関しても、アラビア語を早期から学習した者は、学習していない同世代の者と比べ、有意に高いモチベーション、好意的なアラビア語・アラビア文化へのattitudeがみられ、よりアラビア語習得を重要視していることがわかった。早期にアラビア語を教えることが、アラビア語・文化への好意的な感情の芽生えにつながり、アラビア語学習の動機付けを高めているといえる。
さらに、学習者の更なるアラビア語学習の動機を予測する要因はなにかを探る重回帰分析を行ったところ、8つの独立変数のうち、satisfaction with Arabic Studiesに最も強い予測力があった。つまり、アラビア語学習に満足している学習者は、アラビア語をさらに学び続けたいという動機を強く持っているということになり、「学習環境」が「動機づけ」に強い影響力を持っていることがわかった。